このページは総合DTM作曲コースで行う授業の詳細についての解説となります。
コースの詳細や入学についての情報は下記ページを参照して下さい。
リンク【総合・共通】総合DTM作曲コース
目次
総合DTM作曲コース DTM・DAW を学ぶ目的
総合DTM作曲コースに含まれる4課程のうちの共通過程に内包される基礎DTM・DAWの授業では、DAWソフトの基本的な機能の使い方を網羅し、それらの操作を手に馴染ませ、DTMでの作曲作業を滞りなくすることで、その後に進む共通一般課程以降のコースにて毎授業出題される、多彩且つ実践的な作曲課題への準備を万全なものにするためのカリキュラムが用意されています。
DAWソフトの機能に関する授業では、MIDIの打ち込みからオーディオ録音、ミキサー機能の使い方など、DTMの根幹と言える作曲に必要となる基本機能の全てを学習することができ、これらの内容はトラック数など機能に制限が無い、ある一定以上のレベルにあるDAWソフト全てに共通している内容であることと、実際のプロの現場では様々なDAWソフトを使用するプロが入り混じっている現状があることを踏まえ、生徒が使用するDAWソフトの種類は、シェア数が著しく少ない一部のものを除き不問にて授業を受講することができます。
基礎DTM・DAWの前半では、音声ファイルについての授業があり、音声ファイルの音質や規格について学習することで、MP3の特徴や、CDにするための規格、ハイファイオーディオなど、様々な形態を理解することで、自身の楽曲を様々な用途に活用できるようになるだけでなく、クライアントからの用途に合わせた注文にも臨機応変に対応できるようになります。
昨今の音楽業界ではデータの送受信にて楽曲のやり取りをすることが当たり前になってきていますが、多くの人がファイル送信時の基本的ルールが意識できておらず、ファイルネーミングやメールでの所作等、ビジネスマナーの点においても配慮が不足している例が多々見受けられます。
いくら楽曲は良かったとしてもこうした乱雑な仕事は、楽曲を聴く前に悪いイメージを持たれてしまい、楽曲の良し悪しとは別の次元で取引を停止される事態になることも、残念ながらしばしば散見されるようです。
これらのルール・マナーは完全に一致したシチュエーションにはなりづらいため、毎回全く同じようにとはいきませんが、本校での課題楽曲や譜面の提出を経ることで、受け取る側の気持ちを汲み取り、ビジネスマナーを意識したファイルのデータ送信を徹底していくことで、初めて作曲仕事が取れたその時から、プロの作曲家としてどこを取っても恥ずかしくな状態にまで自然と成長していることができるようになるのです。
DAWソフトについての授業では、各種機能の詳細を学ぶだけでなく、自身の良く使う機能やコマンドを分析し、それらのショートカットを駆使することで、より素早く効率的に楽曲制作を進めていくことを意識してもらいます。
これにより多くの楽曲を仕上げられるようになるだけでなく、頭の中で浮かんだ良いと思っていたアイディアが、作業にもたついている間にぼやけていってしまい、イメージをロスしてしまう、ということを防ぐことにもなりますので、作業スピードは様々な観点からも非常に重要となります。
MIDIの打ち込みについての授業では、MIDIコントローラーによる入力だけでなく、ショートカットやマウスを組み合わせた操作など、授業で解説する様々なMIDIの打ち込み方法を習得していくことで、例えば生演奏をシミュレートしたピアノのトラックはMIDIコントローラーでリアルタイム入力、機械的な4つ打ちのキックのループはマウスとコピー&ペーストを駆使した入力など、シチュエーションによって入力の方法を使い分けることができるようになります。
またMIDI編集の機能を解説した授業も用意されていますので、機械的に入力した後に、生演奏しているように編集するといった、イメージしているサウンドに近づけるため、様々なアプローチ方法を臨機応変に選択できるようになります。
プラグインインストゥルメントやオーディオ素材だけで楽曲が完成できてしまうのもDTMのメリットですが、ボーカルやギターの生演奏など、オーディオ録音を取り入れることで、自身の楽曲で表現できる幅が広がるだけでなく、ボーカルや演奏家などの協力により、自身だけでは表現できないサウンドを楽曲に取り入れることができるのもDTMの魅力のひとつです。
しかし全ての曲ごとにレコーディングスタジオを利用するといったことは予算などの問題で難しく、仮歌やギターの演奏などは、機材や環境などの条件がそろった場所での、いわゆる宅録になることが殆どとなることが実情で、オーディオ録音を多用するほど、自身でレコーディングをする機会が増えていくことにもなります。
オーディオ録音の授業を受講することで、基本となるセッティングや調整を学ぶことができ、録音時のオーディオインターフェイスの使い方や、DAWソフトの便利な機能などを理解しておけば、時間に限りがある現場などでも、滞りなく作業を進めることができるようになり、良いテイクを録れる機会が飛躍的に増えていきます。
宅録は様々な要因が複雑に絡み合い、環境作りから録音まで、すぐさま最良の実践とすることは非常に難しいですが、宅録に挑戦する際は不明点や環境作りなど、オンラインコミュニティでの質問や機材カウンセリングを積極的に活用し、知識だけでなく経験を増やしていくこを推奨します。
共通基礎DTM・DAWの後半では、DAWソフトのメイン画面の一つである、ミキサー画面の解説とトラックのルーティングについてを学びます。
DAWソフトのミキサー画面は、レコーディングスタジオにある実際のミキサーコンソールをトレースしている造りになっており、大抵の機能もそれに準じているものとなっていますが、現代では作曲を始めた時点で高性能なDTM環境を導入するケースも当たり前のものとなってきており、本物のミキサーコンソールを見たことも使ったこともないまま成長をしていく作曲家も多く、ミキサーの機能やルーティングに対する見識があやふやになりがちです。
ミキサー機能の使い方とルーティングをしっかりと把握しておくことは、プラグインエフェクトの効果を最大限に活かす事にもつながりますので、これらの知識はプラグインエフェクトの使い方やテクニックを勉強する前に、完全に理解しておく必要があります。
例えばリバーブやディレイといった空間系と呼ばれるエフェクトでよく使われるセンドリターンという手法では、センドやAUXトラック(センドトラック)の機能を用いることで、一つのプラグインを複数のトラックで共有することができ、それぞれのトラックに個別に挿入したときに比べてコンピュータへの負荷も軽く、調整も容易になるなど、使い方ひとつで非常に多くのメリットを得ることができます。
さらにDAWソフトにはオートメーションというパラメーターの自動化機能も搭載されており、トラックのパンポットやボリュームをAメロとサビで変化させたり、シンセサイザーやエフェクターのパラメーターを動的なものさせるなど、リアルの実機では非常に大変な作業も、DAWソフトでは簡単に調整が行えますので、これらの機能を使いこなすことで、自身の楽曲で効果的な演出ができるようになります。
これら授業で扱う内容で、まだ使ったことがない機能やシステムなどがある場合など、少しでも疑問に思ったことは、オンラインコミュニティ上で完全に理解できるまで、徹底的に講師陣と質疑応答を繰り返すことができます。
そして基礎フェイズの最後に共通過程基礎修了判定試験を実施し、授業内容の理解が確認できれば、共通一般コースへと進みます。
総合DTM作曲コース DTM・DAW に含まれるカリキュラム
- DTMで使うケーブルの種類
- ファイル形式と音質
- MIDIの打ち込み方法と便利な機能
- MIDIの打ち込みその2とMIDI編集
- オーディオ録音についての予備知識と録音機能
- オーディオファイルの処理
- プラグインインストゥルメント
- プラグインエフェクト
- サンプリング素材
- トラックとルーティング・センド
- オートメーション
- バウンス
総合DTM作曲コース DTM・DAW の各進行フロー
総合DTM作曲コース DTM・DAW 学習進行のフロー
総合DTM作曲コース DTM・DAWの学習フローは下図の通りに進んでいきます。
総合DTM作曲コース DTM・DAW の進行フロー
総合DTM作曲コース DTM・DAWは下図のフローで進行していきます。