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2012年、世界を代表するアーティストと言えば紛れもなく彼の名前が入るでしょう。
日本では残念なことにまだまだ認知度の低いDubstepと呼ばれるジャンルですが、
そのDubstepシーンを最前線で牽引するSkrillexというソロアーティスト。
本来のDubstep好きに言わせるとあまりのキャッチーさからBlowstepなどと呼ばれることもありますが、
そんなことはさておいて世界を揺るがすといっても過言ではない程の活躍でオーディエンスを魅了しています。
さて、楽曲制作の観点からSkrillexを考察してみましょう。
Dubstep勢のなかでは突出して人気のあるSkrillexではありますが、
その他のDubstep勢が音楽的にSkrillexに大きく水をあけられているかといえばそうではありません。
Skrillex以外にも素晴らしいDubstepアーティストは沢山存在します。
では何故ここまで世界はこぞって彼を称賛するのでしょうか。
それには1つの大きな理由が隠されています。
その革新的なサウンドにばかり注目がいきがちなSkrillexですが、
彼の音楽には『歌える上質なメロディ』がどの曲にも必ず存在します。
時に歌メロであったり、
シンセサイザーによる旋律であったり、
特徴的なワードやフレーズであったり、
一聴してその楽曲の核となるメロディが存在するのです。
この歌えるメロの法則はSkrillexに限った話ではなく、歴史を紐解けば、
Underworld、Chemical Brothers、Fatboy Slim、Daft Punkをはじめ、古くはKraftwerkにまで遡ってみても、
大御所と呼ばれるElectro系アーティスト達は皆一様にサウンドデザインのみならず秀逸なメロディを残しています。
そしてSkrillexも例に漏れずサウンドに対する熱意と同じくらいメロディにも心血を注いでいるわけですね。
そういったところがElectroファンのみならず大衆を熱狂させる大きな理由の一つでもあります。
これは東京DTMが掲げる、
譜面だけで語ることのできる時代に左右されない普遍的な作曲と、
最先端のサウンドデザイン、トラックメイキングを同時に学んでいくという教育理念を、
まさにそのまま体現していることに他なりません。
つまり、せっかく革新的なサウンドや曲を創作したとしても、
わかりやすいとっかかりがなくては多くの人々の心は掴めないということですね。
この事実は我々楽曲制作をする者達にとっては、制作するジャンルを問わず常に念頭に置いておきたいことでもありますね!