【WEB授業】楽曲コンペとは? ~現役作曲家から見た楽曲コンペ~

WEB授業_音楽業界

楽曲コンペとは?

楽曲コンペとは・・・

日本の音楽業界、特にJ-POPを中心とした歌モノのリリース楽曲を決める際に最も広く使われる手法で、レコード会社や音楽出版社がリリース内容に沿ったお題を作家事務所や作曲家に広く公募をかけ、作曲家達がそのお題に沿った内容で楽曲を制作し、集まった楽曲の中からリリース曲を決める音楽業界に古くから根付くシステム。

 

採用側はタダで数多くの楽曲を集めることができるので批判の対象となることも多いが、作曲家にとってはメリット・デメリットどちらも存在しつつも、プロの作曲家においてコンペに採用されたことのない作曲家はいないため、プロと名乗るためにはコンペでの採用実績は必須ともいえる。

コンペシート(お題が書かれたメール)とはどんなものか

楽曲コンペのコンペシート、それはある日突然やってきます。

時に所属する事務所から、

時に知り合いのレコード会社ディレクターから直接、

時に噂を聞き付けた初対面の方から、

 

お世話になっております。

本日は○△□レコード会社所属アーティスト【アイドルxxx】の2099年8月にリリース予定の2ndシングルの楽曲募集のお知らせです。

また本リリースは◆監督の次期大作映画の主題曲のタイアップが決定していますので情報の取り扱いにはくれぐれもご注意下さい。

 

アーティスト名:

アイドルxxx

 

募集楽曲イメージ:

・温暖化が進みまくった世紀末な夏をイメージさせる爽やかで灼熱地獄なサマーソングなイメージ

・どことなく懐かしさを漂わせつつも2099年らしい新しさも付加させたい

・BPMは暑い夏でも踊り疲れないミドル~ミドルハイで

・ビートは打ち込みよりも生楽器主体のサウンドで

・仮歌必須、シンセメロやボカロは不可とさせて頂きます

・皆が口ずさめるわかりやすいサビやメロ構成が大前提です

・従来のアイドルソングを覆すインパクトやギミックを盛り込んで下さい

 

参考楽曲:

abcの「defg」(動画サイトURL)

hijの「klmn」(動画サイトURL)

 

その他:

・提出につきましてはMP3にてお願い致します

・本案件の情報のお取り扱いには十分ご注意して頂くとともに関係者以外の第三者に開示することはお控え下さい。

 

締め切り:

x月y日 13時必着 (※メールがきた日の10日後)

 

のような形でメールが届きます。

各レコード会社やディレクターさんごとに様々な様式がありますが、

大体どのコンペシートもこのような内容で送られてきます。

 

 

最初は業界の裏側の情報が届いただけで、

すげー!なんだか業界人になった気分!と浮かれ

少しだけ自分がプロの世界に足を踏み入れた気になるのですが、

大抵の人はいくら提出しても採用されない日々が続くのです・・・。

 

 

さあ次章ではいよいよコンペのメリットとデメリットの紹介です。

作曲家側からみた楽曲コンペのメリット・デメリット

物事には立場の違いによりメリットにもデメリットにも見えるのが世の常。

今回は楽曲コンペを発注される作曲家の立場から

コンペシステムのメリット・デメリットを考察したいと思います。

 

メリット デメリット

・無名の新人でも大ベテランでも同一フィールドで勝負ができる

 

・落選したコンペはリリース曲を分析することで答え合わせができ発注側の意図を深い部分で理解できる

 

・締め切りがタイトなため作曲のスピードがとても速くなる

 

・コンペに採用されればされるほど名指しの仕事が増える

・採用されなければ基本的にタダ働き

 

・セールスの減少により採用されても印税も少ない

 

・案件によっては2年程度キープされてしまうこともありキープ曲を他所に出すことはできない

 

・採用されなければ基本的にタダ働き(大事なことなので2回目)

 

ざっと挙げると上記に集約されます。

アマチュアの方はもしかしたら楽曲コンペの悪い噂ばかり聞いているかもしれませんが、

メリットも沢山あることを意外に思われましたか?

そして普段から作曲や楽曲制作をしている方であれば、

このメリットがどれだけ大きなことかすぐにわかるはずです。

 

 

実際にコンペに採用されているプロとは中々接点がないため、

単に面白おかしく、もしくは採用者への嫌味で、

楽曲コンペの全ての側面を否定する人が稀にいますが、

コンペシステムの批判は採用経験のあるプロでなければ

本当の問題点を指摘することは不可能です!

 

 

これまでと異なることは採用されても生活できるレベルの印税が

入ってこない案件がかなり増えてきたということでしょう。

作曲家としては死活問題であり様々な対策を考えなければなりませんが、

一方でコンペに採用されると次々と名指しの仕事が増え

ある程度コンペシーンで名を残すと、

殆ど名指し仕事だけで回していく人が多いのも事実で、

アレンジやトラックメイキングや演奏まで含めて仕事をすれば、

専業で生きていくことはまだまだ可能です。

 

 

事実私も名指し仕事の増加で一時期コンペシーンから遠のかざるを得ない時期があり、

それに加えどれそれの案件は私の仕事ですというと、

初対面の方でもすんなり認知して頂けるというのは

新しい仕事を取っていく上で非常に助かりました。

作曲家の目線から見た楽曲コンペの実態

実態といっても様々なものがありますが、

今回はコンペの採用率

一回の楽曲コンペでどのくらいの楽曲が集まるか

に焦点を当ててみたいと思います。

 

 

まず採用率の話をする前に

キープという制度についてお話させてもらいます。

 

 

キープとは簡単に言ってしまえば採用側が、

ちょっとこれ良さげだから少しうちで預からせてくれない!?

という連絡をしてくることです。

具体的には集めた曲の中から数曲に絞り込み、

絞り込んだ楽曲の中で決勝戦を行って最終的に1曲に決めるんですね。

その決勝戦へのシード権がキープということになります。

 

 

当然キープということは採用ではありませんので

その後本採用の連絡を待つこととなります。

場合によってはいきなり本採用の連絡がくることもあります。

本採用までの期間は早いと数日、

時に2年以上前の提出曲が採用されたりする場合もあります!

 

 

さて次に集まる楽曲の数ですが、

これは楽曲コンペの案件によって大きく左右されます。

集まる楽曲数はやはり売り上げが良いアーティスト程多く、

数少ない現在でもミリオンヒットを飛ばすグループでは、

1000とも2000とも言われる楽曲が1度の楽曲コンペで集まるそうです。

デビュー予定の新人アーティストであっても、

50~100曲程度は集まるそうです。

 

 

ということは仮に全員が同じ実力だったとしても、

採用は数十曲に1曲ということになり、

新人作曲家の場合は50曲空振りしても何らおかしいことではないのです!

 

 

色々な作曲家さんの話をトータルすると

キープが10曲に1、2曲

採用が30曲に1、2曲

くらいの割合でしょうか。

但し調子が悪い時はその倍の量を提出しても全くダメだったり、

逆に次から次へと採用されたりという波は必ず訪れます。

 

 

つまり楽曲コンペでモノをいうのは、

次々にオーダー通りの楽曲を作り上げる作業スピードと、

不採用など気にしない屈強なメンタル、

の2つが必須だということですね!

まとめ

様々な問題を孕んだ楽曲コンペシステムですが、

上手に活用していけば自身の作曲家としての実力を

大きく伸ばしてくれる最強のツールにもなり、

やはり参加する1人1人の意識次第だというのが正直なところかもしれません。

 

 

また専門学校や音楽大学にいる採用実績の殆どないレッスンプロの中には、

楽曲コンペをボロクソに否定し採用経験の無さを正当化しようとする方もいるので、

そうした論調には決して踊らされることなく、

仕事とのバランスを上手く取りながら辛抱強く提出し続けるしかありません。

 

 

なにはともあれ、

一生を通して高いレベルで作曲活動を続けていきたいのであれば、

とにかく1曲採用されるまで頑張ってみろ!

というところに帰結されます!

おまけ

ちなみに東京DTM作曲音楽学校では、

卒業生を対象に楽曲コンペを常時配信します!

既に各レコード会社さんから優秀な生徒の斡旋のお願い等をされており、

音楽業界からも大変注目されています!

本気で作曲やDTMを極めたいならばまずは説明会で授業を受けにきてくださいね!

 

本文中に宣伝を入れるとうざったいので最後ちょびっとだけ(笑)



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